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健康情報
■熱傷について
<教育の現場での熱傷の原因>
 給食時に熱い食べ物が体にかかる。
 家庭科の時間などで、調理器具に触る・炊飯器の蒸気に触れる。
 理科の実験で、アルコールランプの炎に触れる。熱湯や化学薬品が体にかかる。
 花火  いじめ・・・など。

<熱傷の深さの分類>
 *「熱傷の深さ」・・・接触した物質の温度×接触時間 で決まります。
 熱による障害が及ぶ皮膚の深さによってⅠ度〜Ⅲ度まで分類されています。
 Ⅱ度の浅いところまでは痛みが強いですが、それより深部の熱傷はかえって痛みが鈍くなり、瘢  痕(きずあと)を残しやすくなります。

<熱傷の受傷面積の算定法>
 子供の場合は「5の法則」、大人の場合は「9の法則」にのっとり計算する方法があります。
 大人も子供も、手のひら1枚分が、体表面積の約1%です。

<熱傷の重症度>
 「Artzの基準」というものもありますが、
 具体的には、
 *子供の場合、熱傷の受傷面積が10%以上であれば、輸液療法を必要とします。
 *子供の場合の「受傷面積10%」とは、
  (1)顔面全体
  (2)片方の腕(上肢)もしくは下肢の全周
  (3)体(躯幹)の前側(前面)もしくは後ろ側(後面)の半分  です。

<熱傷の治療>
受傷後の処置としては、低体温に気を付けながら、水道水や氷嚢などで、30分以上6時間くらいまでとにかく冷やす。これによって熱による皮膚組織の障害(壊死)を減らせます。
清潔なガーゼやタオルなどを当てて、皮膚科へ受診。このとき、消毒はしなくてもかまいません。
受診後は、抗菌作用のある外用剤や内服薬で、二次感染の対策を行います。

(平成22年6月24日)