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健康情報
■C型肝炎

C型肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV)による感染で起こる肝臓の病気です。血液を介して感染します。人がこのウイルスに感染すると主に肝臓の肝細胞に侵入し増殖します。感染した肝細胞は、異物として認識され、免疫機構が働くため肝細胞も含めて攻撃し始めます。この時、肝細胞が壊れ肝炎となります。C型肝炎の場合、感染後約7割の方が持続的な感染状態(慢性肝炎)となります。肝臓は、「沈黙の臓器」といわれるとおり、予備能力が高く肝炎が起こっていたとしても自覚症状がほとんど現れません。「だるい」や「疲れやすい」といったあいまいな症状のことが多いです。そして、この状態が30年程続くと個人差がありますが肝臓は徐々に固くなり(線維化してゆきます)肝硬変ひいては、肝癌を発症すると考えられています。この頃になると、出血しやすくなったり、むくみや黄疸、腹水が出現し始めます。手遅れになる前に、自覚症状がないからと自己判断をせずに、健康診断等の機会も活用し肝臓の状態を把握しましょう。

現在日本では、約200万人前後の感染者がいると思われます。治療を行う上でもC型肝炎に感染しているかどうかを早期にみつけることが、大変重要となります。感染の有無は、血液検査でわかります。特に、過去に輸血や大きな手術をされた方、長期の透析をされている方、適切な消毒をされずに注射器や器具を使用したことがある方(ピアスや刺青等)は、是非一度検査をうけることをお勧めします。また、ごくまれですが母子感染や性交渉で感染することもあります。しかし、握手や抱擁、食器の共用や入浴では感染しません。過去に肝炎検査を受けたことのない方は、保健所あるいは指定医療機関で現在無料で検査を受けられます。検査を希望される方は近くの保健所あるいは、指定医療機関にお問い合わせ下さい。

C型肝炎の治療は、肝硬変、肝癌への進行を阻止あるいは遅らせることが目標となります。治療には、C型肝炎ウイルスそのものを体から排除するインターフェロン(IFN)を使う抗ウイルス療法、肝臓の炎症を抑える注射や内服薬を使う抗炎症療法、肝臓に有害な鉄を除去する瀉血療法があります。IFN治療は、C型肝炎のウイルス量やウイルスの型(主に4つに分類されます)、年齢、全身状態を診たうえで可能な場合行います。治療中は個人差もありますが必ず副作用がみられます。したがって、肝臓専門医とかかりつけ医が連携して治療を行います。現在は、医療費助成制度もあり経済的負担がかなり軽くなりました。このIFN治療が行えない場合は、抗炎症療法や瀉血療法で肝炎の進行をおくらせます。

最後に、肝細胞癌のうち約7割の方がC型肝炎ウイルスが原因となっています。さらに、その経過から60歳を過ぎる頃から肝細胞癌のリスクが高まってきます。しかし、適切な治療を行うことで、肝炎の進行を遅らせたり、肝硬変や肝癌を阻止することも可能です。肝炎の検査を1度は受け、もし感染していることが分かれば、早めに医療機関を受診し、肝臓の状態を調べましょう。

C型肝炎無料検査場所
 ・ 西讃保健福祉事務所 保健対策課 0875-25-2052
 ・ 三豊総合病院 0875-52-3366
 ・ 三豊市立西香川病院 0875-72-5121
 ・ 三豊市立永康病院 0875-83-3001